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私の赤毛のアン展について   

2007年 10月 21日

私の赤毛のアン展について_f0151379_20194155.jpg

 小さい頃から、大切にしていたもの、大切にしていたこと、だれでも一つはもっているのではないでしょうか。とりたてて意識していなくても・・・
私にとっては、「赤毛のアン」でした。
 ただ、ただ、村岡花子の素敵な日本語訳が好きだったのです。
 ドタバタしたアンの楽しい生活が描かれているのに、とてもおしゃれで優雅な雰囲気を本から感じ、憧れながら年を重ねました。
 そして、そして、小さな頃からぼんやりのんびり生きてきた私に、50才を過ぎて大きな転機が訪れました。
 主人の会社の100周年事業で美術館を作ることが形になり始めた夏のことです。
 その夏、高校受験のため、いろいろなおけいこごとを娘が引退し、娘のおけいこごとの送り迎えが生活の大部分を閉めていた私が、ひまになるという時でした。
 「働いてみようかなぁ。」と言った私の背中を、「おばちゃんの目線の美術館も楽しいだろうなぁ。」と主人が押してくれました。
 それでも「赤毛のアン」は夢であり、憧れでした。
しつこいですが、私が「赤毛のアン」を好きなのは、村岡花子の訳が素敵だからです。
色々な「赤毛のアン」ファンが、「赤毛のアン」とタイトルをつけ本にされたり、商品にされたり、写真集があったり、それはそれは何百万、何億でしょう。
 その位「赤毛のアン」は、日本中に熱狂的なファンを作ったのです。
 沢山の雑誌にとりあげられ、それを見るだけでも好きでした。でもでも、私の「赤毛のアン」とは少し違うかな、 おしゃれさや優雅さが伝わらない。
 ある日、吉村和敏氏(写真家)の「赤毛のアンに出会う島」(金の星社)を知りました。
 その写真集だけは、村岡花子の言葉から感じられるやさしさ、あたたかさ、優雅さが伝わってきました。
 今回とても贅沢なことに、赤毛のアン記念館・村岡花子文庫の全面的なご協力と、吉村和敏氏の力強いバックアップにより、「私の赤毛のアン展」を10月30日(火)のテープカットで迎えることになりました。
 私と同じ目線で一緒に手伝いたいと、打ち合わせに東京までついて来てくれた方々もいます。
 沢山の方に支えられ、夢が憧れとなり、現実になりました。
 来年はL・M・モンゴメリーがカナダで「ANNE of Green Gables」の初版を出して、100周年。
 日本、それも南阿蘇村の自然の中で、「私の赤毛のアン展」-村岡花子の生涯と吉村和敏の写真で見る赤毛のアンの島-が開催できる幸せを美術館いっぱいに表し、もう一度、きれいな日本語、村岡花子がアンを通して伝えたかったことを一緒にお喋りしあえるような作品展になりました。
 皆さん、どうぞお越しくださいませ。
                                  阿蘇白水郷美術館 館長

by hakusuigoh | 2007-10-21 21:45 | 館長よりご挨拶

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